医師、歯科医師、薬剤師、看護師などの多くの医療系資格の国家試験は冬に実施されます。
これらの試験はアクセスのよい都市部で開催されることが多く、ホテルを取らずに受験する人も一定数います。
一方、試験前日からホテルに泊まることを決めている人が多いと思いますが、受験会場の通知は試験数週間前であり、宿泊先を決めかねているケースも多いです。
本記事では、実際に薬剤師国家試験で都内のホテルを予約した私の体験談を交えて紹介します。
起こりうる交通障害
都市部では毎日何らかの交通障害が起き、遅延や運転見合わせが起こります。
代表的なものは人身事故、線路内人立ち入り、車両点検です。
これらは事前の予測が不可能です。
振替輸送により、難を逃れることができる場合もありますが、大多数の人は予定の変更を余儀なくされます。
また、冬に起きやすい交通障害は積雪や架線への着雪・着氷によるダイヤの乱れです。
これらは天気予報を確認することである程度予測が可能ですが、試験当日にダイヤが乱れることは予測できません。
交通機関のトラブルで当日慌てないためにも、試験会場付近のホテルを予約することをお勧めします。
いつ予約する?
試験会場周辺のホテルは満室になりやすいです。
国家試験対策予備校が大口で客室を押さえていることが多いため、早めの予約が必要です。
試験会場は夏ごろに厚生労働省から発表され、直後にホテルを予約をしている人もいます。
安くてアクセスの良いホテルに泊まりたい人は、12月末までの予約をお勧めします。
1月以降の場合、満室だったり、宿泊料金が高い部屋しか空いていないことがあります。
しかし、試験数週間前でも条件の良いホテルが空き始めることがあります。
これは受験票が配布されたことで、試験会場が判明した人が仮押さえしていたホテルをキャンセルし、空室が一時的に増えるためです。
すべてのホテルが満室でホテル難民になることは稀*ですが、試験前の追い込み時期にホテルの予約という新規タスクで余計なストレスを回避するためにも、余裕をもって早めに予約した方が良いです。
*2017年、福岡で薬剤師国家試験と大学入試、コンサートが被り、ホテル難民が続出した事例があります。
ホテル選び
設備・サービス編
私がホテル選びで重視した点は以下の5点です。
- 勉強できる机・椅子
- 客室にバス・トイレ
- 客室に加湿空気清浄機・電気ケトル
- コインランドリー
- バスタオル・フェイスタオル・パジャマの貸し出し
勉強できる机・椅子は必須です。
これは客室のイメージ写真やホテルに直接問い合わせることで確認できます。
試験前夜は勉強すると思うので、重視すべき点だと思います。
ホテルに大浴場がついていることが多いですが、私は好きなタイミングに1人でお風呂に入りたかったので客室に風呂がついていて、トイレと別になっているホテルを予約しました。
コインランドリーやタオルなどの貸し出しの有無は人それぞれです。
私は荷物を減らしたかったため、衣服はコインランドリーで洗濯・乾燥していました。
ホテルに3泊しましたが、リュックとトートバッグのみで移動でき、かなり身軽でした。
エリア編
受験会場が決まっていないのにどのホテルを予約すればいいのか、という最大の問題があります。
東京都内で受験予定の私もこの問題に悩まされましたが、受験会場が通知される5ヶ月前に東京都内のホテルを予約しました。
予約の際、以下の順でホテルを探しました。
- 過去に同じ大学の先輩が受験した会場を把握する
- 受験会場の有力候補を2つ以上リストアップ
- それらの候補まで電車で30分以内で行けるエリアを探す
- 複数の路線が乗り入れている駅の周辺でホテルを探す
私の場合は、東京都での受験のため試験会場が9か所ありました。
その中から立教大学(池袋)、星薬科大学、武蔵野大学(有明)、東京工科大学(蒲田)が受験会場になると予測し、五反田駅のホテルを予約しました。
最悪の場合、八王子での受験になる可能性もありましたが、コロナ禍で遠出させることはないと考えていました。
東京23区内はアクセスが良いため、山手線沿線のホテルであれば失敗することは少ないです。
受験会場まで徒歩で行けることが理想ですが、公共交通機関・タクシーで30分以内で行けるホテルを見つけましょう。
ちなみに、私は便利な駅直結のホテルに泊まりたかったのでJR系列のホテルに泊まりました。
まとめ
試験前日にホテルに泊まらない人もいますが、試験当日に慌てないためにも、ホテルに泊まることをお勧めします。
ホテルに3泊したと前述しましたが、これは試験前日にホテルへの移動に時間を取られたくない、試験当日に忘れ物に気づいて慌てたくない、ホテル生活に慣れたい、家だと誘惑が多いのでホテルで缶詰め状態になりたいという理由の為です。
泊まった分だけお金はかかりますが、試験に受かってしまえば資格が取れ、元を取ることができます。
最大限のパフォーマンスが発揮できるよう、国家試験に向けて十分に準備しましょう。